ジャン=マルク・ドレイヤー
オーナーのジャン・マルクは4代目。幼少の頃から父の畑仕事を手伝うのが大好きで、14歳にはすでにトラクターを運転していた。高校を卒業し会社勤めをしていたが、2000年25歳の時、父の定年が近づいたことを機に実家に戻る。農業開業責任者資格(BPREA)を取るためにオベルネ村の農業学校に3年間通い、同時に、以前から興味のあったビオディナミをパトリック・メイエのところで学んだ。2004年、完全に父の畑を引き継ぎドメーヌ・ジャン=マルク・ドレイヤーを立ち上げる。そして、6haあった父の畑をビオディナミに変える。立ち上げ当初はブドウ栽培の他にもジャガイモや古い昔の小麦、野菜なども並行して作り販売していた。また、ワインのボトル販売は地元や観光客のみで、大部分はネゴシアンが桶買いしていた。2009
年、パトリック・メイエの影響もあり、ピノノワールで最初のSO2無添加のワインをつくる。これを機にSO2無添加のワインに気持ちが傾いていったジャン・マルク。2013年、初めて全てのワインをSO2無添加で仕込む。2014年、並行して行っていた野菜販売をやめ、またネゴシアンに売るワインも大幅に減らし、SO2無添加ワイン造りに専念し現在に至る。
性格はとても温厚で信仰心の厚いジャン・マルク。現在、父の代に植えた樹齢平均50年を超すヴィエーユ・ヴ ィーニュの畑5haと彼が2010年に植樹した若樹の畑1haの計6haを父と2人で管理している。アルザスの生産者であるが、アルザス品種のアロマティックな特徴があまり好きではないという彼は、品種の香りの影響を少なくするためにワインの仕込みは主にスキンコンタクトを実践している。そのためアルザスの自然派ワイン生産者の中では「マセラシオンのワインを得意とするヴィニョロン」として名が通っている。彼のモットーは「ブドウ本来が持つエネルギーを壊さない!」こと。2500kmの行程を徒歩で巡礼するくらい敬虔なキリスト教徒である彼は、目に見えない神の力や奇跡を信じていて、ブドウのエネルギーを正しく良い方向に導けば、必ず素晴らしいワインが出来上がると信じている。ビオディナミを早くから取り入れたのも、ブドウ本来の持つポテンシャル(エネルギー)を引きだすという点で彼の考えと一致するところがあり、今はさらに均一になりがちな機械を使う作業を徐々に減らし、ブドウの木ひとつひとつの個性に向き合うために手で行う作業を増やしている。彼の趣味のひとつに散歩があるが、散歩と言っても、ただブドウ畑の中を歩いて何気なく佇むだけ。休日の日でも畑仕事が終わった後でも、夕飯を食べ終わった後に、ブドウと対話するためにぷらっと畑に出かける。そして、ブドウに耳を傾けることでブドウから出るエネルギーを静かに感じる…それが彼の趣味であり日課なのだそうだ。彼自身、もう今はほぼワインづくりだけに特化しているが、以前はブドウ以外に
F1種からではない昔ながらの固定種からの野菜や穀物も作っていた。今でもその名残で、絶滅危惧にあるフランス原産の希少な昔の小麦の種を復活させるための活動を続けている。
以上輸入元資料より抜粋
![]() |
アルザス オーセロワ オリジン[2019] ピノ・オーセロワのマセラシオンで、ブドウはオーセリスと同じですが、こちらは酸よりも完熟度が必要な為、オーセリスよりも遅めの収穫。2020年は早熟で収量にも恵まれた当たり年で、ジャン・マルク曰く「この年は果皮からの抽出が良く、マセラシオン期間は前年よりも1日短いにもかかわらず、ワインはタンニンのしっかりと効いたマセラシオン色の強い味わいに仕上がった」とのこと。出来上がったワインはいつもよりも色合いが濃く、若干の澱の濁り感が美味しさを誘います。味わいはまさにオレンジティーと言えるような柑橘系のフレーバーと紅茶のような渋味があり、余韻に残るキメの細かいタンニンがボディに赤ワインのような骨格を与えます。ジャン・マルクのオススメのマリアージュ料理はマグレ・ド・カナールなど胸肉を使った鴨料理とのこと。 750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白(オレンジ)・辛口
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :ピノ・オーセロワ100%
■ 平均樹齢 :53〜63年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス シルヴァネール オリジン[2020] シルヴァネールはジャン・マルクの持つヴィエーユ・ヴィーニュの一つで、彼のお気に入りの品種でもあります。2020年は豊作に恵まれた年で、オーセロワ同様に果皮からの抽出が良く、ワインは前年と同じ造りながら、味わいは比較的マセラシオン色の強い味わいに仕上がっています。出来上がったワインは、Alc.13%と前年の13.5%よりも低いにもかかわらずストラクチャーがはっきりとしていて、果実のエキス、キュートな酸、滋味深いミネラル、そして紅茶のようなタンニンの収斂味がしっかりと感じられます。ジャン・マルク曰く「今飲んでも美味しいが、もうあと1〜2年寝かせてタンニンがこなれるとさらに美味しさが増すだろう」とのこと。 750ml 税込4070円 |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白(オレンジ)・辛口
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :シルヴァネール100%
■ 平均樹齢 :65年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス リースリング オリジン[2020] 2013年に初めて仕込んで以来、ワイナリーの顔でもあるリースリングのマセラシオン。キュヴェ名を「オリジン」にしたのは、元々大昔白ワインは赤と同じくマセラシオンをして仕込んでいたことから、「原点」と言う意味で名付けました。2020年のリースリングはドメーヌ立ち上げ以来一番ブドウが早熟!前年のワインがAlc.13%だったのに対し、今回は12.5%と前年よりも低めですが、マセラシオン色の強い仕上がりとなっている為、味わいは逆に前年よりも酒質に力強さが感じられます。出来上がったワインは、爽やかな白いバラなどの花の香りに対し、味わいは桃のジュースのような果実味とフレッシュなオレンジの柑橘系フレーバーが口に広がり、余韻を引き締める紅茶のような収斂されたタンニンとのバランスも良好。味わいがフルーティーなので、フルーツのカクテルなどデザートとの相性も良さそうです。 750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白(オレンジ)・辛口
■ アルコール度:12,5%
■ ブドウ品種 :リースリング100%
■ 平均樹齢 :43年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス ゲヴュルツトラミネール オリジン[2020] 2014年、リースリングの次にスキンコンタクトを試みたワイナリーの顔でもあるゲヴュルツのマセラシオン。2020年は開花が上手く行き収量が50hl/hL確保できた豊作の年で、前年同様に熟成中はウィヤージュを一切しませんでした。果皮からの抽出が良かったことから、出来上がったワインは前年よりもマセラシオン色が強め。前年はボラティルがまろやかな三杯酢のような複雑な味わいを醸し出していたのに対し、今回は香りから味わいまで「これぞマセラシオンのゲヴュルツ!」とボリューム豊かなワインに仕上がっています。香りはライチやパッションフルーツ、白いバラなど華やかな芳香がグラスを超えて広がり、味わいは濃厚なピーチティーにジンジャーのスパイシーな辛みを効かせたような、まさに果汁から果皮、種まで完熟したゲヴュルツの旨味が余すところなく詰まっています。ちなみに、このワインはジャン・マルクの妻クローディンヌの一番のお気に入りで、彼女曰く「ベックオフなどのアルザス郷土料理は勿論、生姜を効かせた中華料理との相性も抜群」とのこと。 750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白(オレンジ)・辛口
■ アルコール度:13,5%
■ ブドウ品種 :ゲヴュルツトラミネール100%
■ 平均樹齢 :52年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス ピノ・グリ オリジン[2020] 2年ぶりの「ピノグリ・オリジン」。「ピンク・ポン」「ウェッグ」と同じブドウで仕込むオリジンは相対的に数量が少ない為、ジャン・マルクも毎年数の割り当てに頭を悩ませているそう。前年は収量が少なかった為、フィニステラに全てアッサンブラージュしましたが、ピノ・グリのオリジンは非常に人気が高く、少量でも復活してほしいという顧客の強い要望から今回仕込むことに決定。ワインは、2018年のようにアルコール度数13%としっかりとしたボリュームがありながらも、味わいは瑞々しくジューシーで色合い的にもジュラのプールサールを彷彿させる薄旨赤の清涼感があります。それでいながら、魚や肉を焼いた時に出る脂汁、いわゆるピノ・グリ特有のフュメの風味がさりげなく果実味の中に感じられ、薄旨ファンにとってはたまらないワインです。 750ml 税込4565円 |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白(オレンジ)・辛口
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :ピノ・グリ100%
■ 平均樹齢 :25年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス ピンク・ポン[2020] キュヴェ名は「ピンポン(Ping Pong)」の「Ping」を「Pink」に変えロゼワインと掛け、また同時に「Pinot Noir」「Pinot Gris」の頭文字をピンポンに掛けています。ピノ・ノワールは「アニマ」の畑からで、限りなく赤に近いロゼワインに仕上げています。2020年はブドウが早熟の年で、ジャン・マルク曰く「前年の収穫日が9月25、26日だったのに対し、この年は酸を確保するために9月11日と気持ち早めに収穫したが、実際出来上がったワインは果皮の抽出が良かったこともあり、今まで以上に赤ワインに近い味わいに仕上がった」とのこと。出来上がったワインは薄ウマというよりもほぼピノ・ノワールで、ピノ・グリの横に広がるボリューム感とピノ・ノワールのキュートな酸、艶やか果実味が見事にマッチしたとても魅力的なワインに仕上がっています。染み入るようなまろやかな果実味と野趣味あるコクのハーモニーは、鴨やキジなどの野禽料理との相性が良さそう。 750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :ロゼ・辛口
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :ピノ・ノワール50%、ピノ・グリ50%
■ 平均樹齢 :34年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス ピノ・ノワール エリオス[2020] 「アニグマ」がテロワールを表現した赤ワインに対し、この「エリオス」は気軽に飲めるヴァン・ド・ソワフをコンセプトに造られたワイン。2020年は豊作で、完熟したブドウの取れた当たり年!ブドウが早熟だった上に果皮からの抽出が良く、前年よりもコクのある長熟なワインに仕上がりました。醸造は、前年同様ワインに酸化への耐性を付ける為、熟成中ウィヤージュは一切していません。出来上がったワインは、前年よりもフルボディでアルコールのボリュームを感じながら、果実味はとてもジュー シーで柔らかく、キュートな酸とコクのあるタンニンがぎっしりと溶け込んでいて長熟を予感させる味わい。ジャン・マルク曰く「タンニンがしっかりとあるので、今飲むのであれば牛肉などの赤身の肉がおススメ。そうでなければあと数年寝かせてタンニンがこなれた頃に飲むと、エリオス本来の艶やかな味わいが楽しめるだろう」とのこと。
750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :赤・ミディアムボディ
■ アルコール度:13,5%
■ ブドウ品種 :ピノ・ノワール100%
■ 平均樹齢 :18〜38年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス オーセリス[2019&2020] ジャン・マルクが初めてワインを輸出した相手が日本の「ヴァンクゥール」で、彼が感謝の意も込めて特別日本向けに仕込んでくれたのがこのオーセリス。キュヴェ名は二つの意味をかけていて、一つは「Aucellis」の頭文字「Au」とピノ・オーセロワの「Au」をかけて、また「Aucellis」はラテン語で「小さな鳥(petit oiseau)」という意味もあります。僅かにボラティルの効いた爽やかな味わいがあるので、彼はそれを「Petit Volatile(小さなボラティル)」と表現し「Volatile」は古いフランス語で「鳥」という意味があることから、それをラテン語にしてオーセリスと名づけました。彼自身はこのワインを、ドレイヤーの入り口ワインとして位置付けていますが、実際出来上がったワインは旨味の詰まった他のキュヴェに負けないポテンシャルと深みがあり、コストパフォーマンスが非常に高いです。また、名前に由来する「小さなボラティル」も味わいを全く邪魔せず、絶妙なアクセントとなりきれいに融合されています。 今回は直接プレスの2019年と、少しブドウを漬け込んだ2020年をそれぞれ別に仕込み、最後に半分ずつアッサンブラージュ。パパイヤやパッションフルーツなどトロピカルな香りに、アカシアなどの官能的な香りが重なり、フルーティーかつ優しいタンニンから来るストラクチャー、ピーチネクターのようなまろやかなエキスに繊細で強かな酸と滋味深いミネラルが溶け込みます。 750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白・辛口
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :ピノ・オーセロワ100%
■ 平均樹齢 :52年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス ストラトス[2019] 本邦初リリースとなる「ストラトス」。マセラシオンのアッサンブラージュでは以前リリースし た「フィステラ」がありますが、それとは対極のコンセプトで造られたのがこのワイン。「フィステラ」はゲヴュルツやピノ・グリ、リースリングのアッサンブラージュで、「ボリューム感と横に広がるふくよかな味わい」がコンセプトだったのに対し、今回の「ストラトス」は「酸や骨格のあるミネラルなど縦に伸びる味わい」を意識していて、ワイン名も「Stratosphere(成層圏)」まで果てしなく昇天するという意味を込めて「Stratos」と名付けられました。フルーティーでボリュームがありながら、じわっと引き上げられるような縦に伸びる骨格があり、それでいてどこか染み入るように優しい味わい。ダイレクトに五臓六腑に染み入る最高に美味しいワインです。
750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白(オレンジ)・辛口
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :リースリング40%、シルヴァネール30%、オーセロワ30%
■ 平均樹齢 :43〜65年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス ピノ・ノワール アニグマ[2019] ドレイヤーの赤のトップキュヴェで、キュヴェ名「アニグマ」は古代ギリシャの「Aniguma(なぞなぞと言う意味)」にかけています。2019年は豊作に加えて醸造も問題なくスムーズに終わった当たり年!出来上がったワインは、赤い果実が染み入るように優しいダシのような旨味たっぷりな優しい味わいに仕上がっています。梅のような甘酸っぱさと骨格を支えるミネラル、そしてダシ味噌を想像させるような何とも言えない芳醇な旨味は、飲んだ人を虜にすること間違いなし!
750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :赤・ミディアムボディ
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :ピノ・ノワール100%
■ 平均樹齢 :42年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス ピノ・グリ ウェッグ[2018] キュヴェ名の「ウェッグ」はアルザス語で「道」と言う意味があり、巡礼の道が畑に隣接していることからこの名前を付けました。2018年はブドウが早熟で、かつてないほど収量に恵まれた年。前回の2015年は発酵に2年を要したのに対し、今回は6ヶ月で完全発酵に至りましたが、敢えて 2年の熟成を経ました。その間「ウィヤージュ」は一切しておらず、ジャン・マルク自身は酸化的な効果を期待していましたが、実際のワインのphが3.05と低く、高い酸により期せずして酸化の進行がほとんどありませんでした。しかし、出来上がったワインはピュアかつ上品で、透明感がありながら味わいは複雑。目減りした分エキスに凝縮感があり、余韻に連れて酸と旨味がじわっとせり上がってきます。この味わいを意図的にウィヤージュなしで仕上げたとしたら天才としか言いようがない、そんな鳥肌モノのワインです。今飲んでも十分美味しいですが、できれば熟成の先を見てみたいとも思えます。 750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白・辛口
■ アルコール度:13,5%
■ ブドウ品種 :ピノ・グリ100%
■ 平均樹齢 :23年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス フィニステラ[2019] キュヴェ名は巡礼地コンポステーラの最西端の地名で、「この世の果て=一度仕込んだら最後まで」という意味を込めて名付けられましたが、「Fisterra(フィステラ)」をフランス人が読むと読み方によってはあまり良い意味ではなくなるということから、今回よりフランス語読みの「Finisterre(フィニステール)」と「Fisterra」を掛け合わせて「Finisterra(フィニステラ)」という名前にマイナーチェンジ。ワインのコンセプトも新たにトロピカルフルーツの華やかな味わいをイメージし、それぞれオリジンとなるワイン(ゲヴュルツ、ピノ・グリ、ピノ・オーセロワ、シルヴァネール、ミュスカ)を品種ごと別々に仕込み、最後の瓶詰前にアッサンブラージュ(これに対し「Stratos」というミネラル重視のアッサンブラージュ・ワインも出来ました)。出来上がったワインはジャン・マルクのイメージ通り、オレンジやパッションフルーツなどの香りが華やかで、マセラシオンの塩梅も強すぎず、フルーティーな味わい全開でバランスの良い味わいに仕上がっています。単体で仕込んだワインにはない、アッサンブラージュの魅力がぎっしりと詰まっています。
750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白(オレンジ)・辛口
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :ゲヴュルツトラミネール25%、ピノ・グリ25%、シルヴァネール20%、オーセロワ20%、ミュスカ10%
■ 平均樹齢 :35年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス シルヴァネール ジギ[2017] マセラシオンではなく収穫したブドウを直接プレスし、クラシックな方法で仕込んだ辛口白ワイン。前回の2015年以来2回目のリリースとなるジギですが、ジャン・マルク曰く「2017年は収量に恵まれ、また日照りにより途中成熟にブレーキがかかった結果、ブドウにタイトな酸がしっかりと残った当たり年」とのこと。醸造は前回同様に熟成に2年かけ、さらにワインを安定させるために1年の瓶熟を経ています。出来上がったワインは、アルコール度数が13%あるのにphが3.01と低く、ヴィヴィッドで酸に締まりのあるタイトな味わいに仕上がっています。エキスがピュアでありながらも、しっかりとしたミネラルの旨味が感じられる今回のシギは、アクアパッツァなど魚介のダシの効いた料理や、少し熟成させたシェーヴルチーズなどと合わせてみたいワインです。 750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白・辛口
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :シルヴァネール100%
■ 平均樹齢 :62年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス リースリング アルジティス[2017] 今回初リリースとなるアルジティス。ブドウはリースリングのマセラシオン「オリジン」と同じ畑から。ジャン・マルク曰く「基本的にリースリングはマセラシオンで仕込むが、豊作の見込まれる年やブドウの熟し度合いがまちまちの年は、完熟したブドウをオリジン、熟しの足りないブドウをアルジティスと状況に応じて分けて仕込む」とのこと。アルジティスの特徴は、ウィヤージュを一切せずに2年間樽熟成させているところで、ジャン・マルク自身酸化傾向のワインが好きなことと、酸化させることで味わいが複雑になりワインも安定させることが出来るというメリットを生かして仕込んでいます。出来上がったワインは複雑で、酸化させている分フルーツの果実味よりもダシのような旨味が強調された味わいとなっていますが、思った以上にワインは酸化に引っ張られておらず、凝縮した旨味と強かな酸、緻密なミネラルの塩梅が絶妙。クセのあるワインですが美味。ちなみにワイン名はリースリングの昔の呼称で、旧ローマ帝国時代はリースリングを「Argitis Minor(アルジティ ス・ミノー)」と呼んでいたそう。 750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :白・辛口
■ アルコール度:13%
■ ブドウ品種 :リースリング100%
■ 平均樹齢 :41年
■ 平均年間生産量 : 本
![]() |
アルザス ピノ・ノワール アニマ[2016] キュヴェ名の「Anima」はラテン語の「生命」「魂」の意味で、キリスト教 では「大地の匂い」という意味もあるそうです。ピノ・ノワールはジャン・マルクが最初にSO2無添加で仕込んだワインで、いわば彼の魂ともいえるワイン。ブドウの収穫日は10月4日で、収量は45hL/ha。SO2無添加、ノンフィルターで仕上げています。ワインはグリオット、ドライイチジク、スミレ、ブラウンカルダモン、プラリネ、赤味噌の香り。滑らかで艶やかな果実が染み入るように優しく、ダシのような旨味とチャーミングな酸、繊細なタンニンとのバランスが絶妙です。
750ml |
■ 生産地:フランス、アルザス地方
■ 味のタイプ :赤・ミディアムボディ
■ アルコール度:12,5%
■ ブドウ品種 :ピノ・ノワール100%
■ 平均樹齢 :40年
■ 平均年間生産量 : 本