ローラン・パタイユ

ドメーヌ・ローラン・パタイユは、今やマルサネを代表する著名生産者であるシルヴァン・パタイユの弟、ローラン・パタイユが運営するドメーヌです。ローランは現在、約1haの畑を所有し、自らの名前で極少量のワインをリリースしていますが、同時に兄シルヴァンのドメーヌでも重要な片腕として働いています。初リリースは2010年ヴィンテージ。2011年ヴィンテージより日本に輸出を開始し、現在彼の造るワインのほとんどが日本に輸出されています。そのためフランス国内でも殆ど手に入らないため、シルヴァン・パタイユのワインより希少な存在、ワインファン垂涎の的となっています。
ローランは1978年生まれ。パタイユ兄弟の父はバスの運転手でしたが、その仕事の空き時間である午後に友人のジャン・フルニエ(マルサネ最古の造り手と言われている老舗)の畑の手伝いをしていました。1980年代に0.5エーカー(約0.2ha)の僅かなブドウ畑を購入したことがきっかけで、幼かった兄弟も学校が終わると父の畑やジャン・フルニエの畑で手伝いをするようになり、ワイン造りに自然と親しんでいきます。夏休みには、毎年2週間ボルドーのメドックにある父方の大叔父の醸造所を訪れ、さらにワイン造りの経験を積んでいきました。ローランはその後、ボーヌのブドウ栽培と醸造学の学校に通い、その後、ディジョンの大学で醸造学の学位を取得。 在学中にインターンシップをサンテミリオンのシャトー・カロンやアルザスのルネ・ミュレで行い、エノログ国家資格を取得します。さらにボルドーで経営管理の修士号を取得、2003年よりプイィ・フュメのシャトー・ドゥ・トラシーで5年間責任者を務めていました。
しかし2007年に父親が病気になったこと、さらにその翌年、兄シルヴァンのドメーヌの主要従業員のひとりが退職したことが重なり、ブルゴーニュへ戻り、兄のドメーヌで働くことを考え始めます。ローランの友人達は兄弟や家族で一緒に働くことは、色々とトラブルが生じることも多く難しいと引き止めましたが、シルヴァンとの度重なる話し合いの末、シルヴァンの右腕として働くことを決心します。彼がシルヴァンと一緒に働き始めてから2年後の2010年に、小規模な区画の畑を借り、自らのワイン造りをスタート。フィサンの12アール(1アール=0.01ha、10m×10m)のピノ・ノワールとマルサネの3アールのアリゴテという極めて小規模な畑で造られたファースト・ヴィンテージは、霜による被害もあり結局150本のみしか造れませんでしたが、ローラン・パタイユとしてのワイン造りが始まりました。
ローランは2011年にシルヴァンのドメーヌにインターンで来ていた日本人のともこさんと結婚します。そして、ともこさんの知人である翻訳家女性とのご縁で、ローランのワインをご紹介いただき、弊社は彼の生産するワインのほぼすべてを日本に輸入することとなります。
通常のヴィンテージでは700本程度の生産ということもあり、彼は他の市場にワインを販売しませんでした。またローランは殆ど誰にもワインを造っていることを話さなかったため、2017年までローランが自らのワインを造っていることは、ブルゴーニュで全く知られていませんでした。2010年から現在に至るまで、マルサネのエ・シェゾやラ・シャンパーニュ・オートのアリゴテの区画を借り、2019年には30アールのロンジュロワの畑を購入、さらに父親が借りていた畑を譲りうけるなどして畑を拡張し、徐々に生産量を増やしています。
彼の生み出すワインには、ナチュラル感と共にピュアで幾層にも重なる奥行きのある旨みがあり、さらに膨大なエネルギーを感じさせてくれます。すでにマルサネのスーパースターとなっている、兄シルヴァンのワイン以上に希少なブルゴーニュワインをぜひお楽しみ下さい。

以上輸入元資料より抜粋


 

新入荷ワインTOPへ

ブルゴーニュワインTOPへ


ブルゴーニュ アリゴテ[2021]

「レ・ロンジュロワ」の真下の斜面に位置する2つの隣接するリュー・ディ「レ・ゼタール(Les Etalles)」と「ラ・シャンパーニュ・オート(La Champagne Haute)」のブドウを使用。ワインにボリューム感を出す為、ピノ・ノワールを植えればマルサネになる区画に、あえてアリゴテを植えています。ここでもローランは高密植にトライしており、アリゴテで20,000本/haは驚異的。ブドウ栽培はオーガニック(ビオディナミ)で、祖父が所有していた縦型プレス機で圧搾。発酵は自然酵母を使用し、この時点でSO2は無添加。ブドウの一部は泥灰土で栽培されており、還元の原因となると考え、2019年より半分は発酵と熟成を古樽で行いこれを抑制。酸は控えめで、花梨や洋ナシのニュアンスにミネラルを感じる味わいです。
―以下リアルワインガイド84号より抜粋―
フルーツ香がとてもナチュラルで、ポジティヴな酸化香もあるいい香り。21年ヴィンテージのキャラもよく表現されており、香り自体が柔らかい。口に含むとメチャ旨っ!心地良い厚みのある液体で、ひたすら円くて柔らかい。そしてミネラル感も柔らかくてともかくエレガント。味はこれまで以上に一般的なアリゴテのそれではなく、味わいに満ち、美しい酸は円く、フレッシュフルーツが満載。(今飲んで90+ ポテンシャル91
750ml   税込5830円

生産地:フランス、ブルゴーニュ地方
味のタイプ :白・辛口
アルコール度:12%
ブドウ品種 :アリゴテ100%
平均樹齢 :年
平均年間生産量 :本

カートをみる



マルサネ エ・シェゾー[2021]

粘土が少なく岩が多い土壌。0.17haのこの区画は東向きで谷に近く、涼しい風が吹くためブドウが非常にゆっくりと完熟していきます。現在、ローランの赤ワインは100%全房で醸造され、そのうち30%を破砕。この方法の主な利点は、タンク内に果汁があるため発酵を迅速に開始できること。さらに100%全房ワインであるにもかかわらず、ローランが過度にプラスしたくないハーブ的な植物性の特徴が少ないことも理由です。ブドウ栽培はオーガニック(ビオディナミ)で、ステンレスタンクにて自然酵母により発酵を常温で2週間行います。15ヶ月間樽熟成(新樽比率0~30%程度)。醸造、熟成中はSO2を無添加(瓶詰め前に極少量添加)。ラズべリーやプラム、リコリスの風味に様々な赤系ベリーの華やかなアロマ。香りと同じく表情豊かで、柔らかな果実味を彩るピュアな酸味、シャンボール・ミュジニーを思わせる繊細さを持ちます。
―以下リアルワインガイド84号より抜粋―
来ました、来ました~のローラン・パタイユ香。ブルゴーニュで見事なナチュラルワイン香を出す生産者のワインには、それぞれの名前で「○○香」とするクセがついてしまった。その素晴らしい香りにウットリしながら口に含むと、味とうま味が集中しておりきれいに凝縮している。その味は、枯れてフレッシュで、紅茶で、葉っぱで、梅きのこなのでメチャクチャ美味しい。典型的なブルゴーニュナチュラルワイン風味です。買える人は買って下さい。(今飲んで92+ ポテンシャル93
750ml   税込11880円

生産地:フランス、ブルゴーニュ地方
味のタイプ :赤・フルボディ
アルコール度:12,5%
ブドウ品種 :ピノ・ノワール100%
平均樹齢 :年
平均年間生産量 :本

カートをみる



マルサネ レ・ロンジュロワ[2021]

レ・ロンジュロワは「長い列」を意味し、やや南向きの斜面の上から下まで伸びていて、斜面の上部は石灰岩、中間部は粘土が大半、底部は小石が占めています。1981年、0.31haの区画に植えられたブドウは、オーガニック(ビオディナミ)栽培で、ステンレスタンクにて自然酵母により常温で2週間発酵を行います。樽熟成(新樽比率0~20%程度)は18ヶ月間で、醸造・熟成中はSO2無添加(瓶詰め前に極少量添加)。ストラクチャーはしっかりしていながら、柔らかな果実味がバランスをとっていて、非常に甘美な仕上がりです。
―以下リアルワインガイド84号より抜粋―
引き続きのナチュラルワイン香がたまらない。このワインにはよりハーブとミントがあり、一段と複雑になっている。もちろん基本はきのこ祭り。口に含むとでろでろになる美味しさ。21年だけど適切に豊かな果実味があり、液体も味わいも凝縮している。そして必殺の枯れていながらフレッシュで、きのこやら何やらが総動員されたナチュラルワイン風味が絶好調。メチャ旨しです。(今飲んで93 ポテンシャル93+
750ml   税込12650円

生産地:フランス、ブルゴーニュ地方
味のタイプ :赤・フルボディ
アルコール度:13%
ブドウ品種 :ピノ・ノワール100%
平均樹齢 :年
平均年間生産量 :本

カートをみる



フィサン[2021]

リュー・ディ「レ・バス・シュヌヴリエール(Les Basses Chenevrieres)」の0.12haの区画で、1986年植え付けのブドウから。粘土の少ない軽くて水はけの良い土壌で、ブドウ栽培はオーガニック(ビオディナミ)。ステンレスタンクにて自然酵母により常温で2週間発酵させ、15ヶ月間樽熟成(新樽比率0~40%程度)。醸造、熟成中はSO2を無添加(瓶詰め前に極少量添加)。濃密なベリーの香りに圧倒的な果実の凝縮感があります。
―以下リアルワインガイド84号より抜粋―
絶好調のナチュラルワイン香は続く。それもより焦点が定まっているから悶絶ものだ。ただただこの香りをずーっと嗅いでいたい衝動に駆られる。そうもいかないので口に含むと、これも液体と味が凝縮している。21年なのに液体は心地良い濃さと強さを持ち、柔らかい酸とミネラルがそれを覆う。そして、そこからうま味とナチュラルワイン風味がどんどん出てきて口中は果実ときのこ祭りになるのです。素晴らしいです。クラスやACの概念を超越してます。(今飲んで93+ ポテンシャル94
750ml   税込13750円

生産地:フランス、ブルゴーニュ地方
味のタイプ :赤・フルボディ
アルコール度:12,5%
ブドウ品種 :ピノ・ノワール100%
平均樹齢 :38年
平均年間生産量 :本

カートをみる